先日、チームで仕事をするときに、どのようにまとめて、進めていけば良いのかわからない…という相談を受けることがありました。
その経営者は、チームメンバーが自主自立的に自由に行動して、成果をあげることが望ましいと思っている方でした。
「自由にのびのびと、思った通りにやる仕事はきっと楽しいに違いない」という、考えからです。
ですが、実際は、やみくもに考える時間が多かったり、行き当たりばったりの行動が多く、
一向に効果があがりません…
そのうち、「自分たちはほったらかしにされている」
「一生懸命頑張っているのに報われない…」
などの不満が、メンバーから出てきたようなのです。
そこで、組織や人間関係の成熟度について、まとめて、一緒に考えてみました。
(図をご参照ください。)
着目していただきたいことは、組織や人にも、成熟や成長の段階があり、
それぞれのレベルによって、効果的なアプローチが違ってくるという事です。
多くの企業がが目指すのは、
・メンバー1人ひとりが自主・自律的に動き、成果を出していく
ですが、
そこまでの、成長の段階で、メンバーの考え方や動きが違うことがわかります。
…となると、初めから、メンバーが「自由に」動くと、「混沌」や「混乱」」を招くことになります。
なので、レベル1や2の段階では、自自命令系統の統一、ルールや基本行動の定義が必要です。
その経営者は、経験や知識の少ないレベル1の新卒の社員のチームに対し、
レベル4のような対応をしていたのです…
そこで、その経営者には、「見守る」だけでなく、「個別具体的な行動の方法」を教えていただき、
行動計画を立て、実行できているかどうかを適宜報連相していただくことにいたしました。
メンバーの1人一人の行動量が増え、成果に結びつくことができて、私も嬉しく思いました。
一方で、レベル3のチームに、トップダウンの指示しか許さなかったり、
規律やルールばかりを重んじていては、
創造的な解決策を導き出すことは期待できませんよね。
役割や権限を明確にした上で、メンバーが自由に動いていく事が、飛躍のカギになるわけです。
そんな視点で、チームや会社を見た時に、私達がまずすべきことは、
・客観的に組織の成熟度を把握し、
・そのレベルにふさわしいアプローチを考え、
・実行し、検証して、さらに次の打ち手を打つ、
ということですね!
加えて、チーム全体の成熟度を把握するだけでなく、
個別具体的に、考えることも、課題解決には大切な視点です。
例)療育はレベル4だけど、営業はレベル1
…それぞれのレベルで、ティーチングとコーチングを使い分けることも効果的です。